2017年01月 一覧

風邪の症状によっては耳鼻咽喉科が得意分野です

耳鼻咽喉科というと、中耳炎や蓄膿症といった耳や鼻の病気の時にお世話になる診療科だというイメージがありますが、実際には内科や小児科で診察を受ける風邪も症状によっては耳鼻咽喉科の方が有効な事があります。お子さんの場合には症状によっては小児科の方が良いと思われるケースもありますし、医師との相性のようなものがありますので、一概には言えませんが、耳鼻咽喉科の医師は、喉の疾患のスペシャリストでもあります。
喉の状態が悪い場合はもちろんですが、扁桃腺が腫れている時なども内科では目視で確認ができる範囲の診察になりますが、耳鼻咽喉科の場合には咽頭をカメラで確認できる咽頭ファイバーなどの器具を用いる事で内科では確認できない個所まで診察をする事ができます。
扁桃腺の炎症の場合には、悪化をする膿などが周囲にたまる事もありますので、このような時には外科的な処置が必要になりますが、耳鼻咽喉科が専門分野になっています。

鼻の症状の時にも内科よりも耳鼻咽喉科が優れているケースがあります。日頃からアレルギーや風邪になると鼻の症状がひどい場合には、副鼻腔炎や悪化をする事で蓄膿症になる事も考えられます。副鼻腔炎の場合には風邪などの時には更に症状が悪くなる事もありますが、内科で処方される薬を飲むよりも、耳鼻咽喉科での処置を受けてから処方された薬を飲む事で早く症状が緩和される傾向が期待できます。
特に副鼻腔炎の場合には、悪化をして蓄膿症になった場合には、必要に応じて手術をしなくてはならない事もありますし、副鼻腔炎の原因によっては慢性化をしている状態になっていますので、風邪の時にも鼻への症状が強くでる傾向があります。副鼻腔炎の原因がアレルギーなどのであれば、風邪だと思っていたものが、実際にはアレルギーによる鼻水や鼻づまりをはじめとして、症状の悪化でおこる頭痛などの対処に関しても耳鼻咽喉科の方が得意な範囲になります。
風邪と感じた時には、全て耳鼻咽喉科に診察を受けに行けば良いのかと言えば、それはまた違う答えになります。咳がひどい時でも喉よりも肺や気管支に痛みがあるような場合には、内科や呼吸器を専門とする医師に診察を受けるのが良いと思いますし、心臓に疾患があるような方であれば、循環器内科や心臓外科といった専門医が良くなります。また、嘔吐や下痢の症状が激しい時などには、お子さんであれば小児科ですし、成人であれば消化器内科などの医師に診察を受けるのが最も適した診療科目の選択方法になりますので、鼻やのどの症状がひどい場合や、アレルギーなどので鼻の状態が日頃からあまり良くない方の場合には最初の選択肢として耳鼻咽喉科を受診する事が良い選択になります。